店長挨拶

私が来日して以来、特に飲食関係の仕事に携わるようになってから一つ気づいたことがありますが、多くの日本の方々が四川料理と言えば“辛い”、辛くなければ四川料理じゃない、辛ければ辛いほどおいしいという誤った認識をしているということです。それらが誤った認識であることこれから簡単に紹介します。

 四川地方は昔から「天府之国」という美称があるほど、境内には多数の河川があり、温暖な気候のもとで、調味の素材も豊富なところです。そのため、四川料理は中国の「四大菜系」の一つとして、調理素材が豊富で、料理品目も多数、そして濃淡の利いた多変な味覚に加え、麻辣という独特な味覚を多用している料理として有名です。

四川料理は豊富で多様な味付けを特徴としています。それは麻、辣、酸、甜(甘)、苦、咸(塩)などの基本味覚を基に、料理の過程で唐辛子、胡椒、花椒、山椒、豆板醤などの主な調味料を加え、味の主従、濃淡、量などの調理変化をもって麻辣、酸辣、椒麻、姜汁、糖醋、魚香、怪味などの24種類以上の主な味のバリエーションが生まれます。四川料理は調理時に酸味、甘味、塩味に辣味あるいは麻辣を一品の料理中に集合させ、メインの素材と味覚を損なわずに加えられた調味料の独特な味覚も生かせて絶妙なハーモニーとなります。調味料比重と種類の違いによって、「一菜一格、百菜百味」と言われるほど、一品一品の料理が独自の味をもち、それぞれが特徴的な味となっています。さらに調理方法も炒、煎、炸、爆、蒸などの38種類以上もの料理法を有しており、料理に変化をもたらしています。そのため、多くの人は「食在中国、味在四川」という、食の宝庫といえば中国で、味の宝庫といえば四川という認識があります。
  そして、福岡には豊富な食材があります。料理長は福岡産及びその近辺の新鮮な食材を四川料理の独特な調味料と豊富な調理法で、新しい味を作り上げようと日々探求をしています。ぜひ三鼎で本場の味と触れ合ったお客様には、改めて中華料理および四川料理に対して再度認識をし、そして正しい評価をしていただきたいと思っております。 
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